限界
その先にある景色
その景色の先にある限界
その先に再びある景色
このスパイラルに
苦笑いしながら
組み込まれてみる刹那
限界
その先にある景色
その景色の先にある限界
その先に再びある景色
このスパイラルに
苦笑いしながら
組み込まれてみる刹那
何だろうね
もうとっくに忘れているつもりだったけど
その後姿を探しにここにやってきた
時間はものすごい勢いで過ぎていくし
息を止めて追いかけるのが精一杯だけど
それでもあなたの影を探しにきた
転がり続けようぜなんて
あんなの嘘だね
時々息切れしてしまって立ち止まって
すーっと深呼吸をしては気持ちよくなって
ぼんやりしながらいないはずのあなたを探す
そんな最上級のぜいたくを味わいたいものだ
何だろうね
瞬きなんて
そんな悠長なことやってられない
瞬きなんて
やってる隙に時代が変わる
でもね
時にはゆっくりと目を閉じて
じゅわっと映りゆく妄想に
溺れていきたい夜もある
深い夜のネオンは
チカチカしながら
そんなおいらを迎え入れてくれる
ほんとにしょうがない夜
口に含むと
そう、じゅわっと
苦くて酸っぱいけれど
おいらを虜にする不思議なしずく
毎晩きみを探しては
見つけたと思うと冷たくされる
そんな不思議な不思議な
下顎の麻痺した感じ
いつか出会えるよね
きっとね
はじけ飛んでしまう前に
きっとね
拳を振り上げよう
きっとね
君と涙を流したい
きっとね
きっときっときっと
そんなもんだと分かるくらい大人になったけど
いつまでとっても悲しいひびき
君の窓辺に押しかけて
無理やりキスをする
僕の旅はそんな繰り返し
おーい
ってその昔叫んだことがある
今もたいしてかわっていないし
ねぇ
って、突然肩をたたいたり
じゃ
って、突然姿を消したり
君の気まぐれには付き合いきれないけれど
フッと頬の筋肉が緩む瞬間を演出してくれる
そんな君が面倒だけど
恋しくてたまらなくなることもある
だから
ここに居続けるんだろうな
鏡に向かう
上目遣いに自分を眺める
情けない顔だ
でも、すべての緩んだ顔面の筋肉の奥に
光を映す茶色のレンズ
明日を見極める薄い薄いレンズ
夜は人を豹変させるね
少しだけ度数の高いアルコール
ゆったりと流れる時間
まばゆい月明かり
絞り出されるうたごえ
限りなく続く0と1の海
ぼくはそんなよくわからない刹那に身を委ね
下手くそなクラリネットのような
意味のない言葉を垂れ流す